こんにちは。小平市から農園をお借りして茄子を育てることにしました。
苗から育てることが一般的かと思いますが、私は種からチャレンジしまして6つの苗から収穫できました。
茄子の種まき~発芽
茄子の発芽適温は20℃~30℃。2月~3月ごろに種まきをし、夏に収穫を行います。
茄子の発芽は結構難しいそうです。頑張ろう。
失敗例。温度が足りなかった。
2月20日にタッパーに湿らせたキッチンペーパーを敷いて、買ってきた茄子の種を撒きました。念のため半分くらい残しました。
暖かいのでお外に出すか、と卵パックで発芽準備。
これは卵パックの蓋を切り離し、片方に穴を開けたものに発芽用の土を被せたものです。
茄子は嫌光性なので土をしっかり被せます。
一旦暖かくなったものの、また冷え込んできたせいか全く発芽の気配なし。
さすがに寒かったようで、発芽する気配なし。
ついに加温器なしで発芽しました!
種を撒きなおしたのは3月7日。温度キープを心がけたら3日で発芽しました!
少し掘ってみたら発芽した芽がもっとたくさん。ああ可愛い。
加温器なしで温度キープした方法は以下の通りです。
- 苗床(卵パック)ごとジップロックに入れる
- 毎朝霧吹きで加湿
- 昼は日当たりのよい窓際に置く(床暖房アリ)
- 夜は暖房(オイルヒーター)の近くに置く
発芽してから
発芽してしばらく経つと、芽ごとに発育に差が出てきます。
卵パックだと水がすぐ乾いてしまうので、順調に育っている芽から育苗ポッドに移し替えます。最初からポッドに種まきしたほうが手間がかからなくていいかもです。
3月22日、本葉を確認。苦節一か月!!
4月にはいり、葉がだいぶ大きくなりましたが、ここで事件が。
白絹病発症
なにやら土の表面がふわふわした白いものに覆われている・・・。ポッドから出してみると、小さな粒がたくさんついていました。きもっ!
白絹病という家庭菜園の敵と言える病気のようです。家庭で育てる作物の多くがやつらの標的になります。
一度侵されると株ごと廃棄、土も消毒が必要になります。おそろしい病気だ。
原因になるのは高温多湿の環境。私は苗に、防風・防寒・保湿をかねてペットボトルを半分に切ったものを被せていました。絶対このせいだ・・・。
他の苗も同様の症状だったので、まとめてポッドから出し土は廃棄。根を洗ってから新しい土に植え替えました。菌が残ってたらダメだけど。
土の廃棄についてですが、いくつか方法があります。廃棄といってもゴミに出すわけではなくて殺菌してから再利用する予定です。さて、殺菌には以下の方法があります。
- 土中深くに埋める(天地返し)
- 日光消毒
- 薬剤で殺菌する
- 水に浸す
私が選択したのは天地返し。くらえ菌野郎、天地返し!!!
というのも、日光消毒は真夏の炎天下に黒いビニールに入れた土を設置しないとならず、時期が合わない。薬剤はお金がかかる。水に浸すのは3~4か月必要(稲作するといいらしい)。ということで他の手段が取れませんでした。
市から借りている農園に行って、埋めてきてやりましたよ。ざまあみろ。
いざ定植!!!
定植というのは、畑に植え替えることです。
当初はマルチを張るのは難しそうなので、敷き藁でマルチングするつもりでした。しかし、隣の区画のおいたん(いい人)が「手伝ってあげるからやってみなよ!絶対マルチ張ったほうがいいよ」と声をかけてくれたので、マルチを購入!
マルチとは、畑の表面をビニールや藁などで覆うことです。黒いポリマルチが一般的で、おそらく目にしたことが一度はあると思います。
地面の保温・保湿・雑草抑制(透明マルチ以外)・肥料の流出防止とメリットはたくさん。
特に水やりの頻度が少なくて済むというのは、週末菜園にはありがたいです。
マルチ、めっちゃ大変・・・。
1日で、2列の畝づくり・マルチ張り・定植を終わらせる予定だったのですが、マルチを張るのが大変で定植まで至らず。
隣の区画のおいたんや、この菜園のヌシみたいなおっちゃんが手伝ってくれて(というかほぼやってくれた)何とかマルチを張ることができました。
備忘をかねて手順をメモします。
- メジャーと紐を縛り付けた支柱を使って畝の幅と長さ、高さの目印をつくります。
- レーキなどで平らに均します(なければ木の板とかで代用可)。
- 水をたっぷりかけます。一つの畝に50リットルくらいかけたんじゃなかろうか。畝の周囲にもしっかりかけるように。
- 移植ごてを使って、畝の周りを掘ります。
- マルチをかけて、引っ張りながら土を被せて固定すれば完了!
ふう、次は定植だ。
定植も結構大変・・・
茄子5本とトマト6本を定植し、行灯をつくりました(後述します)。
まず、自転車で苗を運ぶことから大変でした。道路の凸凹で苗が跳ねちゃって、農園についたら土がかなり減っていたり。なるべくゆっくり漕いで、凸凹の道は避けましょう。
まず、マルチに穴をあけます。専用の農具があるといいのですが、あいにく買っておりませんのでスコップを刺して穴を開けました。結構いける。
植え終わったら、麻ひもで仮支柱に誘引します。支柱は高級品なので、拾ってきた木の枝で代用しました(隣のおっちゃんは笑っていた)。
最後に、透明のゴミ袋の底を切ってトンネル状にしたものを、支柱を4本使って苗の周りを囲うように被せます。これを行灯(あんどん)といいます。
行灯は風よけを目的として設置します。また、5月の夜は冷える時もあるので保温効果も期待できます。
他の方が育てている、行灯なしのトマトさんを見ましたが、萎れてしまっていました。
肥料の袋を利用する例もありますが、私は日光を遮らぬように透明の袋を使用しました。
1週間後に見に行くと、しっかり活着(畑に根付くこと)したようで一回り大きくなっていました。
ナスのコンパニオンプランツにニラと生姜
コンパニオンプランツとは、一緒に育てることで病気を予防したり成長を促進してくれる作物のことです。ナスには、病気を防ぐためにニラと土壌良化のために生姜を選択しました。
ナスとニラ
ナスの苗を植えるときにニラも一緒に植えようとしたけど、難しいなこれ!
こんな感じで植えるそうですが、二ラの長さが足りないし細くて持ちにくいし。ニラをある程度の大きさまで育てる必要がありますね。ニラが小さすぎて、水やりで流れて行ってしまったりして・・・前途多難。
ニラが成長したら御の字と思って様子を見ます。
ナスと生姜
生姜と茄子は相性が良く、それぞれの害虫を遠ざけあうそうです。また、生姜の持つ殺菌効果がナスの悪さをする病原菌をやっつけてくれます。
さらに生姜は暑すぎるのが苦手。お日様大好きなナスが日よけになってくれるので、生育にも効果あり。
マルチに10cmくらいの穴を開け、10cmくらいの深さに植えつけました。場所は茄子の北側のスペース。
ナスの定着後のお世話
この日に行った茄子のお世話は支柱立てくらいかな。葉っぱがでっかいけど上に伸びないねえ。茄子は地味にトゲトゲしているので触るときは気を付けてください。
害虫の駆除 大敵アブラムシ!!
少し前から、私が種から丹精込めて育てた茄子をアブラムシが荒らしていたようです。けしからん!
至急薬剤を散布すべし、というアドバイスを受けてホームセンターで購入。出来合いのものもありますが、事態を深刻と見て希釈して使うものを購入しました。無農薬とかオーガニックとか知ったことかー!私の茄子ちゃんを救ってくれー!
何を購入するかはホームセンターの園芸担当の人に相談しましょう。使い方も教えてもらえます。
「スミチオン」は多くの害虫に効果を発揮する農薬です。希釈してスプレーで散布しました。目や口に入らないように気を付けましょう。また、魚など水中の生き物には強い毒になるので、川などに薬剤が流れ込まないように気を付けましょう。余りを流すのもダメです。
アブラムシを倒すには1,000倍に希釈して使用します。
ダインには薬剤と葉を接着させる機能があります。合わせて使いましょう。
アブラムシのサインとしては、テントウムシと蟻が葉についていることがあると思います。
テントウムシがアブラムシを食べることは広く知られています。実際、テントウムシやその幼虫がついている葉は、そうでない葉と比べてアブラムシの量がかなり少なかったです。農薬散布時はテントウムシとその幼虫は安全なところに移しておきました。
蟻は、アブラムシの出す甘い汁に寄ってきます。そのため蟻はアブラムシを守る動きをしてテントウムシを追い払ってしまったりします。なので農薬散布時は気にせずかけていました。なんて自分中心。
害虫の駆除 デントウムシダマシ!
このテントウムシみたいなやつが「テントウムシダマシ」という害虫です。正確には「ニジュウヤホシテントウ」という名前の、一応テントウムシの仲間らしいです。
しかしアブラムシを食べてくれる益虫のテントウムシと違い、テントウムシダマシは葉っぱを食べてしまう害虫です。見つけ次第駆逐しましょう。
見分け方は2つ。①体に光沢がない②星がやたら多い。ぱっと見がかわいくないので、なんとなくテントウムシと違うことはわかると思います。
とある日の夜に確認したところ、葉の裏にテントウムシダマシと幼虫、卵をいくつか発見したので駆除しました。葉の裏要注意です。
その後も畑に行く都度、葉の裏を確認してテントウムシダマシと幼虫、卵を駆除しています。
害虫の駆除 葉ダニ!
葉ダニは正確には蜘蛛の一種です。とても小さく、肉眼だとギリ見えるかどうか、といったレベル。
葉の葉緑素を吸ってしまう恐ろしい虫で、被害にあうと葉に白い斑点が出来てしまいます。
対処法は、農薬・粘着テープで取る・水をかけて洗い流す、など。
今回は農薬を買いに行く時間がないので、セロハンテープを手に夜の畑に行きました。
ただでさえ小さいのに暗くては見つけることは不可能。セロハンテープでてきとうに葉の裏をペタペタしてみましたが、いつ終わるんだこれ・・・と思い水をかける作戦に変更。
50リットルくらいかけたんじゃなかろうか。葉をめくったりじょうろの蓮口を上に向けたりして、葉の裏側を丹念に洗い流しました。
最後にiPhoneのライトを頼りにチェック。葉ダニっぽいものを数匹と、テントウムシダマシとその幼虫・卵を見つけたので片っ端から駆除しました。
日頃から葉の裏も要チェックですね。
ナスの切り返し
切り返しというのは、脇芽に実がなった場合にその実だけを残して収穫後は芽ごと切ってしまうことです。
脇芽を伸ばすとドンドン実ができるのですが、放っておくと株が疲れ切ってしまうそうです。
具体的な作業内容は、脇芽に実ができていたら葉を1~2枚程度残してカットして、収穫の際は脇芽の根もとに近いところから切ってしまいます。
ついに種から育てた茄子を収穫!
丸いのは加茂ナス、長いのはステーキナス(なんじゃそれ)です。
収穫時期にやることは、低い位置にある葉や元気のない葉を取り除くくらいでしょうか。
あとは仕立てに合わせて支柱に誘引したり。
また1週間後に収穫。テントウムシダマシに茄子の葉が穴だらけにされていました。困ったなぁ。見つけ次第駆除していますが、毎日は行けないし限界があります。
畑に行くたびに、テントウムシダマシ(成虫、幼虫、卵)を駆除していたおかげか、ヤツの姿が減ってきているように思います。原始的だけど目視&駆除は有効なのかも。
トマトは終わりが近づいてきましたが、ナスはまだいけそう。秋ナスという言葉があるくらいだから、まだ引っ張れるかな。
適宜更新していきます。
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畑仕事は楽しいですよー。子どもの教育にもいいですし。
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